先日、PFA(イングランドサッカー選手協会)が選出するPFA年間最優秀選手賞が発表されました。
PFA年間最優秀選手賞は、イングランド国内でプレイしている選手を対象に、シーズンで最も活躍した選手に与えられる賞です。
今シーズンはマンチェスター・シティMFケヴィン・デ・ブルイネやマンチェスター・ユナイテッドGKダビド・デ・ヘアといった選手を抑えて、リヴァプールFWモハメド・サラーが最優秀選手賞に選ばれました。
最優秀選手候補にノミネートされた6人は?
PFA年間最優秀選手賞の候補としてノミネートされたのは以下の6人です。
- ケヴィン・デ・ブルイネ(マンチェスター・シティ)
- ダビド・シルバ(マンチェスター・シティ)
- レロイ・サネ(マンチェスター・シティ)
- ダビド・デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)
- モハメド・サラー(リヴァプール)
- ハリー・ケイン(トッテナム)
圧倒的な強さでプレミアリーグ優勝を決めたマンチェスター・シティからは3人も選出されており、所属選手の質の高さを物語っています。
昨季は優勝チームであるチェルシーからFWアザールとMFカンテがノミネートされ、カンテが最優秀選手賞を受賞していましたが、今年はなんとチェルシーからのノミネートはゼロ。
チェルシーは記事執筆時点で5位に沈んでおり、昨季王者がここまで苦しむのはプレミアリーグのレベルの高さを表していますね。
サラーが最優秀選手に選ばれた理由は?
ノミネートされた選手を見ると、シーズンを通して活躍を見せていたのはリヴァプールFWモハメド・サラーと、マンチェスター・シティMFケヴィン・デ・ブルイネだと個人的には考えていましたが、両者の一騎打ちになると考えた人はやはり多いようです。
BBCの記事では、両選手のスタッツを比較しており、非常に参考になります。
サラー | デ・ブルイネ | |
出場時間 | 2,657分 | 2,836分 |
ゴール | 31 | 8 |
アシスト | 9 | 15 |
決定機演出 | 57 | 104 |
シュート数(枠内) | 132(64) | 84(36) |
パス成功 | 684 | 2,052 |
サラーはゴール数がずば抜けて凄いですが、一方のデ・ブルイネはアシスト数・決定機演出もリーグNo.1と最高のシーズンを送っているのは間違いありません。
このような両者互角の状況の中で、サラーが最優秀選手に選出された理由は『加入初年度だったこと』『過去にチェルシーで失敗しており、期待値が低かったこと』が挙げられるでしょう。
デ・ブルイネはプレミアリーグでトップクラスのプレーメーカーとして実績を残していますし、視聴者側が受けるインパクトとしてはサラーの活躍の方が大きいですね。
マンチェスター・シティは選手層が厚く、デ・ブルイネが抜けても大崩れすることは無いと思いますが、リヴァプールからサラーが抜けると致命的だと言えるので、その点も影響したかもしれません。
23歳以下のPFA若手年間最優秀選手賞にはサネが選出!
デ・ブルイネが年間最優秀選手賞を逃したのに対して悔しさを露わにしたマンチェスター・シティのグアルディオラ監督。
しかし、シーズン開始時の年齢が23歳以下の選手が選出される『PFA若手年間最優秀選手賞』にはマンチェスター・シティFWレロイ・サネが選出されました。
ノミネートされた選手は以下の6名です。やはりマンチェスター・シティの選手が目立ちますね。
- エデルソン(マンチェスター・シティ)
- ラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティ)
- レロイ・サネ(マンチェスター・シティ)
- マーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)
- ライアン・セセニョン(フラム)
- ハリー・ケイン(トッテナム)
過去2年連続でトッテナムMFデレ・アリが受賞していたのですが、今年はFWサネが受賞。
現在22歳のサネは2016年夏にマンチェスター・シティに加入。
今シーズンは13ゴール16アシストを記録し、マンチェスター・シティのリーグ制覇に大きく貢献しました。
この選出はマンチェスター・シティのグアルディオラ監督も嬉しいのではないでしょうか。
ノミネートされた選手で個人的に気になっているのはイングランド2部フラムに所属する17歳の『ライアン・セセニョン』です。
U-19イングランド代表に選出されている同選手は、左サイドバックが本職ながらも今シーズン33試合に出場し12ゴール4アシストという成績を残しています。
当然、ビッグクラブがこの活躍を見過ごす訳もなく、リヴァプールやマンチェスター・ユナイテッドが激しい争奪戦を繰り広げています。
しかし、出場機会を臨むセセニョンはトッテナムと合意間近という噂が流れています。
トッテナムはかつて所属したガレス・ベイル(現・レアルマドリード)が左サイドバックから攻撃的なウィングにコンバートして開花したように、セセニョンを育て上げるのでしょうか?
セセニョンが来シーズンはどのクラブで見られるか楽しみですね。
まとめ
サラーがPFA年間最優秀選手賞を受賞しましたが、このままリヴァプールがチャンピオンズリーグを制覇すれば、欧州最優秀選手賞『バロンドール』も十分に狙えるでしょう。
2017-18シーズンはサラーとマンチェスター・シティの年だった・・・と振り返ることになりそうですね。
チェルシーがリーグ制覇の次シーズンに低迷しているのを見ると、現在のプレミアでパフォーマンスを継続することは非常に難しいと言えるでしょう。
サラー、マンチェスター・シティ共に来季の活躍にも期待したいですね。