2017-18プレミアリーグ第1節「ワトフォードvsリヴァプール」解説

8月12日に行われたプレミアリーグ開幕戦「ワトフォードvsリヴァプール」をスポナビライブで観戦。

会場はワトフォードの本拠地「ヴィカレッジ・ロード」です。

リヴァプールは中心選手であるMF「フィリペ・コウチーニョ」が去就に揺れる中での開幕戦となりました。

対するワトフォードは、「マルコ・シウバ」新監督のもとで新体制をスタートさせます。

事前予想ではリヴァプール優位とされていたこの試合ですが、どのような結末を迎えたのでしょうか?

両チームのスタメン・フォーメーション

ワトフォード【4-2-3-1】

「マルコ・シウバ」監督が選んだワトフォードのスタメンを見てみましょう。

昨シーズンのチーム得点王だったFW「トロイ・ディーニ−」をケガで欠くワトフォードは1トップにFW「ステファノ・オカカ」を起用。

コンディション不良からか、中盤の要であるMF「エティエンヌ・カプエ」はベンチ。

さらにクラブ史上最高額で加入したFW「アンドレ・グレー」もベンチスタートとなりました。

今季はMF「トム・クレヴァリー」を軸にするというシウバ監督の宣言通り、クレヴァリーをトップ下に配置した布陣となりました。

リヴァプール【4-3-3】

クロップ監督率いるリヴァプールは4-3-3を採用。

バルセロナからPSGへ移籍したネイマールの後釜候補として、去就に揺れるMF「フィリペ・コウチーニョ」は、ベンチ外。

公式発表では腰痛とありましたが、本人は移籍リクエストを提出しているようで、近日中に動きがあるのかもしれません。

FW「ダニエル・スタリッジ」MF「アダム・ララーナ」DF「ナサニエル・クライン」といった主力をケガで欠き、リヴァプールは開幕戦から正念場を迎えることとなってしまいました。

また、左サイドバックには昨シーズン出場機会を減らしていたDF「アルベルト・モレーノ」が入り、驚きを提供。

注目は両サイドの快速コンビ。中でもクラブ史上最高額で加入した右サイドの「モハメド・サラー」には注目が集まります。

Salah announced. ⚽️

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「ワトフォードvsリヴァプール」 ハイライト動画

前半 : マルコ・シウバ監督の戦術が光った

序盤からリヴァプールのゲームになるかと思いましたが、ワトフォードの選手は互いに声を掛け合い、リヴァプールの選手に激しいプレッシャーを与え続けます。

マルコ・シウバ監督は選手に明確な役割分担をしたようで、選手には迷いが見られませんでした。

ワトフォードは両サイドの快速アタッカー「モハメド・サラー」と「サディオ・マネ」を特に警戒していたようで、この2人にはかなり激しいプレスがかかっていました。

その影響からかリヴァプールは中盤を支配できず、なかなかシュートまで辿り着くことができません。

セットプレーの弱点を克服できていなかったリヴァプール

スコアが動いたのは試合開始わずか7分。

中盤の激しいプレスからボールを奪ったワトフォードは、FWオカカのスルーパスに抜け出したMF「ロベルト・ペレイラ」が鋭い切り返しでリヴァプールDF「デヤン・ロヴレン」を翻弄。

ドリブルからシュートまで持ち込みますが、ここはギリギリでロヴレンが足に当ててなんとかコーナーキックに逃れました。

しかし、この試合最初の得点は、このセットプレーから生まれます。

ワトフォードDF「ホセ・ホレバス」のコーナーキックに、FWオカカが後方から飛び出し強烈なヘディングでゴール。

昨シーズンにセットプレーからの失点が目立ったリヴァプールですが、この試合でもコーナーキックから失点をしてしまいました。

やはりリヴァプールにとって、セットプレーでの守備は今シーズンも課題になりそうですね。

サディオ・マネがワンチャンスをものにする

先制点を許したリヴァプールは、相変わらずワトフォードの激しいプレスに苦戦し、攻めに出ることができません。

そんな展開にフラストレーションが溜まったのか、リヴァプールは苦し紛れのロングボール攻撃に出ます。

しかし、ロングボールの放り込みに対してもワトフォードの守備陣は冷静に対処していました。

リヴァプールに得点の気配は無かったので、このまま前半を終えるかと思いきや、昨季13ゴールのリヴァプールFW「サディオ・マネ」が状況を打開します。

29分、マネがバイタルエリアでボールをキープ。その間に左サイドバックのモレーノが前線に上がってきます。

マネはモレーノにボールを預け、ワンツーするかと思いきや、返ってきたボールをスルー、ポストに入ったのはMF「エムレ・ジャン」。

ジャンの絶妙な落としに抜け出したマネは冷静なシュートで右隅にボールを蹴り込み、リヴァプールが試合を振り出しに戻します。

流れが悪い状況でも得点してしまう辺り、やはりビッグクラブだなと感じますね。

同点とされても心が折れないワトフォード


同点となり、このままリヴァプールが押し込む展開になるかと思いきや、意外にも2点目を奪ったのはワトフォードでした。

ワトフォードは失点直後の31分、FWオカカが右サイドにボールを展開。

ボックス内でフリーになっていたMFクレヴァリーが、中央にグラウンダーのクロスを入れますが、ここはリヴァプールDF「アレクサンダー=アーノルド」がカットします。

しかし、不運なことにカットしたボールがワトフォードMFドゥクレの前にこぼれてしまい、これをドゥクレが難なく押し込みます。

ワトフォードが人数をかけた迫力のある攻撃で、再びリードを奪いました。

失点直後に取り返すというメンタルの強さを見せたワトフォード。17位で終わった昨シーズンとは別のチームのように感じられました。

後半 : サラー躍動!そして開幕戦は劇的な結末に

前半をまさかの1点ビハインドで折り返したリヴァプール。

注目されていたFWサラーは、目立った活躍をすることができておらず、ワトフォードの激しいプレスにチームは対応できていませんでした。

果たして、リヴァプールのクロップ監督はハーフタイムにどのような対応を見せたのでしょうか。

リヴァプールの同点ゴールは意外な形から


ワトフォードは、終盤のガス欠を恐れたのか前半ほどアグレッシブにプレスをかけずにいました。(もちろん怪我人で交代枠を2つ使用してしまった影響も考えられますが)

ワトフォードのプレスが軽減されたのに伴って、リヴァプールの縦へのパスがどんどん繋がるようになりました。

リヴァプールは55分、DF「ジョエル・マティプ」の早い縦パスを、FW「ロベルト・フィルミーノ」が右サイドへ流し、FWサラーがスピードを活かして突破を図ります。

たまらず飛び出したワトフォードGK「エウレリョ・ゴメス」はサラーの足を引っ掛けてしまい、リヴァプールがPKを獲得。

これをFWフィルミーノが冷静に決めて、リヴァプールが同点に追いつきます。

勢いがついたリヴァプールは瞬く間に逆転

同点ゴールで勢いがついたリヴァプールは得点直後の57分、DFロヴレンのロングパスにFWフィルミーノがフリーで抜け出します。

フィルミーノは中途半端に飛び出したワトフォードGKゴメスの頭上を抜くループシュートを選択。

そこに走り込んだFWサラーが飛び込み、リヴァプールがあっという間に逆転に成功します。

やはり強いチームは、少ないチャンスを確実に決めてきますよね。

試合を終わらせることができなかったリヴァプール

後半に入り運動量が低下し、リヴァプールに攻め込まれる場面が増えたワトフォードでしたが、怪我人で交代枠を2つ使用してしまっていたため、交代枠は残り1つ。

マルコ・シウバ監督は63分、最後のカードを切る決断をします。

先制点をマークしたFWオカカに代えて、FW「アンドレ・グレー」を投入。あくまで攻めに転じます。

リヴァプールは、63分、64分、70分と立て続けにワトフォードのゴールに襲いかかりますが、キーパーやゴールポストに阻まれ、あと一歩のところで得点には結びつかず。

クロップ監督の指示によるものか、前半よりも大分中央寄りにポジションをとるようになったFWサラーは、ポストプレーに加えて裏への抜け出しと、後半は常に相手の脅威となっていました。

試合はリヴァプールがリードしたまま終盤へ。

リヴァプールはFWサラーに代えてMF「ジェームズ・ミルナー」を、DFのアーノルドに代えてDF「ジョー・ゴメス」を投入とうまく時間を使い始めます。

しかし、試合はこのままでは終わりませんでした。リヴァプールはまたしても苦手とするセットプレーからの失点を許してしまいます。

追加時間も残り2分となった93分。

コーナーキックの混戦から、ワトフォードFW「リチャーリソン」が放ったシュートをリヴァプールGK「シモン・ミニョレ」が必死に弾きますが、これがゴールポストに当たり、不運にもワトフォードDF「アンヘル・ブリトス」の前へ。

もはや触るだけのゴールを決められ、リヴァプールは終了間際に不運な形で同点に追いつかれてしまいます。

残り時間はほとんどなく、試合は3-3のまま終了。リヴァプールにとっては痛恨のドローとなってしまいました。

まとめ

試合結果
ワトフォード 【3-3】 リヴァプール

リヴァプールにとっては、終盤に守りに入らなければ勝てる試合だったと思います。

今シーズンのリヴァプールには期待していたのですが、セットプレーの弱さは相変わらずで、こういう試合を落としているうちはプレミアリーグの制覇には程遠いでしょう。

それに対して驚きを提供してくれたのがワトフォードです。

後半にガス欠してしまったとはいえ、マルコ・シウバ監督のチームは守備面で非常に統率が取れていましたね。

ワトフォードは楽しみなチームですが、心配なのは怪我人の多さです。

交代枠を使用した2人に加え、DF「ユネス・カブール」も足を痛めた様子ですし、FWリチャーリソンも終了間際の接触プレーで頭部から出血とアクシデントが続出。

長いシーズンを戦い抜くためにも、早期復帰して欲しいですね。

試合全体の印象としては、なかなかファールの笛が吹かれないなと感じました。

プレミアはただでさえ笛は少ないのですが、この試合では特にファールが取られていない印象です。

もしかすると審判団で今シーズンはそのような方針になったのかもしれませんね。

引き続き、今後数試合を見守ってみましょう。