UEFAランキングは、UEFAチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグの出場枠数の決定や、均衡のとれたグループ分けをするための重要なランキングです。
各大会では各国のリーグを代表するクラブが出場し優勝を目指しますが、こういった国際大会は各リーグが将来の出場枠を懸けた戦いでもあるのです。
FIFAランキングに関しては目にする事が多い一方、UEFAランキングはサッカーファンでも詳しく知らない方が多いのではないでしょうか。
今回の記事ではUEFAランキングの算出方法や、最新のランキングを見ていきます。
UEFAランキングについて詳しくなれば、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグをまた違った視点で見ることができるでしょう。
UEFAランキングとは
UEFAランキングはUEFA(欧州サッカー協会)が主催するクラブの国際大会であるUEFAチャンピオンズリーグ、UEFAヨーロッパリーグの2大会における過去5シーズンの各国クラブの成績に基づいて算出されるランキングです。
同2大会において、各国の出場枠数を決めるUEFAカントリーランキングと、グループ分け抽選(ポット分け)において使用されるUEFAクラブランキングの2種類があります。
ポイントの算出方法
各ランキングに使用されるポイントの算出方法は以下の通りです。
ポイント数 | 成績 |
0.25pt | EL予選1回戦敗退 |
0.5pt | CL予選1回戦敗退 |
EL予選2回戦敗退 | |
1pt | CL予選2回戦敗退 |
EL予選3回戦敗退 | |
1.5pt | EL予選プレーオフ敗退 |
4pt | CLグループステージ参加 |
5pt | CL決勝トーナメント進出 |
進出する毎に1ポイント | CL・EL準々決勝、準決勝、決勝進出 |
CL・ELでの各試合の勝利を2ポイント、引き分けを1ポイントとして加算します。(PK戦は引き分け扱い)
ELグループステージで敗退したクラブの獲得ポイントが1ポイント以下だった場合、2ポイントとして扱います。
UEFAカントリーランキング
UEFAカントリーランキングは、各国からUEFAチャンピオンズリーグ、UEFAヨーロッパリーグといった国際大会に参加できるクラブの枠数を決定するために使用されます。
上記のポイント算出方法で2大会に参加した各国のクラブが1シーズンに獲得したポイントを合計。
それをクラブ数で割ったものが、各国の1シーズンの総獲得ポイントになります。
小数点以下第3位まで計算し、過去5シーズンのポイントの合計で最新のUEFAカントリーランキングを決定します。
UEFAカントリーランキング【2019年版】
順位 | CL | EL | ||
グループステージ | 予選 | プレーオフ | 予選 | |
1-4 | 4 | – | 2 | 1 |
5-6 | 2 | 1 | 1 | 2 |
7-10 | 1 | 1 | 1 | 2 |
11-15 | – | 2 | – | 3 |
16-51 | – | 1 | – | 3 |
52-54 | – | 1 | – | 2 |
55 | – | 1 | – | 1 |
順位 | 国名 | ポイント |
1 | スペイン | 103.569 |
2 | イングランド | 85.462 |
3 | イタリア | 74.725 |
4 | ドイツ | 71.927 |
5 | フランス | 58.498 |
6 | ロシア | 50.549 |
7 | ポルトガル | 48.232 |
8 | ベルギー | 39.900 |
9 | ウクライナ | 38.900 |
10 | トルコ | 35.800 |
11 | オランダ | 32.433 |
12 | オーストリア | 31.250 |
13 | チェコ | 28.675 |
14 | ギリシャ | 27.600 |
15 | クロアチア | 27.375 |
16 | デンマーク | 27.025 |
17 | スイス | 26.900 |
18 | キプロス | 24.925 |
19 | セルビア | 22.250 |
20 | スコットランド | 22.125 |
21 | ベラルーシ | 21.875 |
22 | スウェーデン | 20.900 |
23 | ノルウェー | 20.200 |
24 | ポーランド | 19.250 |
24 | カザフスタン | 19.250 |
26 | アゼルバイジャン | 19.000 |
27 | イスラエル | 18.625 |
28 | ブルガリア | 17.500 |
29 | ルーマニア | 15.950 |
30 | スロバキア | 15.625 |
31 | スロベニア | 15.000 |
32 | リヒテンシュタイン | 13.500 |
33 | ハンガリー | 10.500 |
34 | 北マケドニア | 8.000 |
35 | モルドバ | 7.750 |
36 | アルバニア | 7.500 |
37 | アイルランド | 7.450 |
38 | フィンランド | 7.275 |
39 | アイスランド | 7.250 |
40 | ボスニア・ヘルツェゴビナ | 7.125 |
41 | リトアニア | 6.750 |
42 | ラトビア | 5.625 |
43 | ルクセンブルク | 5.500 |
44 | アルメニア | 5.250 |
45 | マルタ | 5.125 |
46 | エストニア | 5.000 |
47 | ジョージア | 4.750 |
48 | モンテネグロ | 4.125 |
48 | ウェールズ | 4.125 |
50 | ジブラルタル | 4.000 |
50 | フェロー諸島 | 4.000 |
52 | 北アイルランド | 3.875 |
53 | コソボ | 2.500 |
54 | アンドラ | 1.831 |
55 | サンマリノ | 666 |
UEFAクラブランキング
UEFAクラブランキングは、UEFA主催の大会のグループ分け抽選における「ポット」を決めるために使用されます。
前述の方法で算出したポイントに加え、各クラブが所属するリーグの同シーズンにおけるカントリーランキングポイントの20%を足したものが、当該クラブの1シーズンのクラブランキングポイントとなります。
UEFAクラブランキングは、過去5シーズンのポイントの合計で順位を決定します。
UEFAクラブランキング【2019年版】
順位 | クラブ | 国・地域 | ポイント |
1 | レアル・マドリード | スペイン | 146.000 |
2 | バルセロナ | スペイン | 138.000 |
3 | バイエルン・ミュンヘン | ドイツ | 128.000 |
4 | アトレティコ・マドリード | スペイン | 127.000 |
5 | ユヴェントス | イタリア | 124.000 |
6 | マンチェスター・シティ | イングランド | 106.000 |
7 | セビージャ | スペイン | 104.000 |
8 | PSG | フランス | 103.000 |
9 | アーセナル | イングランド | 101.000 |
10 | ポルト | ポルトガル | 93.000 |
11 | リヴァプール | イングランド | 91.000 |
12 | チェルシー | イングランド | 87.000 |
13 | ドルトムント | ドイツ | 85.000 |
14 | ローマ | イタリア | 81.000 |
15 | ナポリ | イタリア | 80.000 |
15 | シャフタール・ドネツク | ウクライナ | 80.000 |
17 | トッテナム | イングランド | 78.000 |
17 | マンチェスター・ユナイテッド | イングランド | 78.000 |
19 | ゼニト | ロシア | 72.000 |
20 | アヤックス | オランダ | 70.500 |
まとめ
CL2季連続決勝進出のリヴァプールは、クラブランキングを34位→22位→11位と大きく伸ばし、プレミアリーグのBIG6はすべて20位以内に入る結果となりました。
カントリーランキングはスペインとイングランドの差が若干縮まったくらいで、大きな変動はありませんでした。
いずれにせよ、1~4位と5位フランスとの差は大きいため、今後もしばらくは欧州4大リーグの支配が続きそうですね。
昨季は国際大会で好調だったプレミア勢は今年も活躍できるのでしょうか?
今季のチャンピオンズリーグからも目が離せませんね。