先日、たまたまNetflixで『サンダーランドこそ我が人生』というイングランドのサッカークラブ「サンダーランド」を題材としたドキュメンタリーを見つけたので全話視聴しました。
サンダーランドといえば、16-17シーズンにプレミアリーグを最下位で終えて10年ぶりにチャンピオンシップへ降格してしまったクラブです。
「サンダーランドこそ我が人生」では、プレミアリーグから降格した翌シーズン(17-18シーズン)に1年間密着した作品となっています。
以前はAmazonオリジナルの「ALL OR NOTHING」というマンチェスター・シティを題材にしたドキュメンタリーを視聴したのですが、こちらとはまた違ったテイストとなっているので、サッカーファンなら誰しもが楽しめる作品となっています。
このページでは、ネタバレにならないように「サンダーランドこそ我が人生」の見どころをご紹介いたします。
マンチェスター・シティのドキュメンタリー「ALL OR NOTHING」に関しては以下の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。

見どころ1:財政難クラブの立ち回り
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「ALL OR NOTHING」では、マンチェスター・シティが莫大な資金力を武器に大型の補強を行っていくのが見どころの一つでしたが、サンダーランドでは状況がまったく違います。
過去数年に渡ってクラブへ投資してきたオーナーの「エリス・ショート」でしたが、その投資が成績に表れることはなく、2部への降格が決まってしまいました。
過去の投資の失敗があるので、ショート氏はサンダーランドの補強にお金を出し渋り、クラブはかなりの財政難に陥っています。
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マンチェスター・シティの場合だと、監督が欲しがる選手は極力取りに行くというオーナーのバックアップがあります。
一方、サンダーランドはまったくオーナーのサポートがなく、監督の欲しい選手が手に入りません。
2部へ降格してしまったため、主力は移籍、または給与削減のためにレンタル放出されています。
こんな状況のクラブに来てくれる選手はどれほどいるのか・・・財政難クラブの立ち回りは見どころの一つです。
見どころ2:チームを指揮する監督
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サンダーランドは2015シーズン以降、毎年のように監督交代が起きており、2017シーズンからはサイモン・グレイソン監督が指揮を取ります。
監督交代が多いことで選手は混乱しており、チームとしてどう戦っていくのかが明確になっていません。
降格による主力の離脱、さらに補強予算が無いことから監督の思うような補強ができず、若手の生え抜きに頼る他なくなっています。
そのようなチーム状況なので、サンダーランドの監督を引き受けたいという人は少ないとのこと。(自分の監督としてのキャリアが台無しになる可能性があるため)
厳しいクラブ状況で監督がどのようにチームをマネジメントしていくのか、ビッグクラブとはまた違った苦悩が見られます。
見どころ3:板挟みになるCEO
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サンダーランドのCEOである「マーティン・ベイン」氏は、サンダーランドの経営で利益を出すという役割を担っています。
利益を出すためにはプレミアリーグへの昇格が1番ですが、そのためには補強が必要と監督は主張。
しかし、これ以上お金を使いたくないオーナーは資金を出し渋っています。
監督とオーナーの板挟みになるCEOのベイン氏は、いかに予算をやりくりするかで苦悩します。(高給取りだがまったく出場していない選手の処遇問題など)
見どころ4:サンダーランドに人生をかけるサポーター
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タイン・アンド・ウェア州サンダーランド市はかつて、造船業と石炭の採掘が盛んでしたが、現在はどちらも閉鎖され、工場地帯となっています。
そのため低所得層が多いのですが、サンダーランド市民は高価なシーズンチケットを購入し、熱心にスタジアムへと足を運びます。
ホームゲームがある日は仕事を早く切り上げ(もしくは休業)、バーは大騒ぎといった具合で、街中の人がサンダーランドのスタジアム「スタジアム・オブ・ライト」へ大移動する姿は圧巻です。
身体にサンダーランドのエンブレムのタトゥーを彫っている人や、現地にはいけない場合でもラジオでずっと応援し続けるサポーターなど、サポーターの熱量はビッグクラブ以上。
もちろん、情熱が高いぶん成績が悪いクラブへの批判はものすごいです。しかし、ここまでクラブのことを思うサポーターが多いというのは大きな財産ですね。
見どころ5:不調にもがき苦しむ選手たち
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良い成績を残したいのはどの選手たちも同じです。
しかし、明らかにサンダーランドの生え抜きで育ってきた選手と、そうではない選手ではモチベーションの差が明らかです。
サンダーランドは財政難のため、他のクラブから1年レンタルなどで獲得した選手が在籍していますが、そういった選手の中にはクラブへの愛着がない選手もいます。(シーズンが終われば保有元へ帰るため、当然ですが)
なかには問題行動を起こす選手もおり、それがチーム状況の悪さに拍車をかけます。もちろん、そういった選手がいる中ではチームとして良い成績は残せません。
昨年まではプレミアリーグにいたのに思うような結果が出ず、サポーターからはプレッシャーがかかり、それがホームゲームで全く勝てない要因となってしまっています。
ビッグクラブに所属する選手たちとはまた違った状況にある選手たちが、どう苦境を打開していくのかは見どころの1つです。
まとめ
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「サンダーランドこそ我が人生」は、サッカーに限らず何かを応援している人の心に響く作品です。
個人的には「ALL OR NOTHING」との対比で見るとより一層楽しめると思います。
今作の舞台は2部ですので、かなりフィジカル的に激しいプレーを見ることができます。(プレミア以上)
普段はプレミアリーグの試合しか見ない方でも、チャンピオンシップはこんな感じなのか・・・と理解を深めることができるでしょう。
「サンダーランドこそ我が人生」はNetflixで見ることができますので、ぜひ視聴してみて下さいね。