エヴァートンはヨーロッパリーグで初勝利なるか?EL第6節振り返り

UEFAヨーロッパリーグ2017-18に出場しているプレミアリーグのクラブは、昨季6位のアーセナルと昨季7位のエヴァートンです。

アーセナルはすでにグループリーグ突破を決め、エヴァートンは残念ながら敗退が決定しています。

エヴァートンはELで未だ未勝利、最終節に欧州の舞台で爪痕を残すことができたのでしょうか?

今回の記事では、アーセナル、エヴァートンのヨーロッパリーグ第6節を振り返っていきましょう。

グループE『エヴァートン』

第6節終了時の順位表

勝ち点得失点差
アタランタ14+10
リヨン11+7
エヴァートン4-8
アポロン・リマソール3-9

試合結果
アポロン・リマソール【0-3】エヴァートン

ヨーロッパリーグのグループEを戦うエヴァートンはキプロスのアポロンと戦い、アウェイで3得点を挙げ、EL初勝利を手にしています。

グループ3位争いとなったこの消化試合では、エヴァートンの若手が多く起用され、将来に期待が持てるような内容でした。

エヴァートンの若手が大活躍

エヴァートンのスタメンは、トップチーム初招集のFWフレーザー・ホーンビーやDFハリー・チャーズリーがスタメンに名を連ねるなど、将来有望な若手が先発出場。

エヴァートンは序盤から若手を中心にチャンスを作っていきます。

前半8分。中央をドリブルで駆け上がったエヴァートンDFチャーズリーが左サイドへ完璧なスルーパス。

これを受けたMFルックマンはドリブルでエリア内へ侵入、切り返しで相手ディフェンスをかわしますが、シュートはブロックされてしまいます。

スコアが動いたのは前半21分。

エヴァートンMFシュネデルランとのワンツーでFWヴラシッチが相手陣地深くまで抜け出します。

ヴラシッチがラインを割りそうになったボールをなんとか収め、ファーサイドにクロスを上げると、フリーだったMFルックマンがダイビングヘッド。

威力のあるヘディングシュートがネットを揺らし、エヴァートンが先制点を奪います。

先制点をマークしたエヴァートンMFルックマンは、ドリブルで相手を翻弄するなど、身体がとても軽そうです。

再びスコアが動いたのは先制点直後の27分。

左サイドからボールを受けたルックマンはゴールから距離があるにも関わらず、迷わず右足を振り抜きます。

豪快なシュートはゴール左隅に突き刺さり、エヴァートンは0-2とリードを広げます。

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エヴァートンのディフェンスラインはマークの受け渡しが上手くいっておらず、フリーでシュートを打たれる場面も目立ちましたが、GKロブレスのビッグセーブなどもあり、アポロンは得点を奪うことができません。

エヴァートンは87分にダメ押し点。

GKロブレスのロングフィードに、途中出場していたMFブロードヘッドがヘディングで競り勝ち、前線へボールを送ります。

FWブラシッチは完璧なファーストタッチでディフェンスを置き去りにし、キーパーの脇を抜く左足からのシュートで追加点をマークしました。

試合はそのまま終了し、0-3でエヴァートンがEL初勝利を挙げています。

エヴァートンはスタメンの常連であるMFトム・デイビスをはじめ、この試合で2得点を挙げ大活躍したルックマンなど有望な若手が多いので、将来に期待が持てますね。

ヨーロッパリーグでは敗退に終わってしまいましたが、裏を返せば今後はプレミアリーグに専念できます。

開幕からスタートにつまづいたとはいえエヴァートンはビッグ6を脅かす戦力を持っているので、ここからの巻き返しに期待したいですね。

ハイライト動画

グループH『アーセナル』

第6節終了時の順位表

勝ち点得失点差
アーセナル13+10
レッドスター・ベオグラード91
ケルン6-1
BATEボリソフ5-10

試合結果
アーセナル 【6-0】 BATEボリソフ

ヨーロッパリーグのグループHを戦うアーセナルは、第6節でベラルーシのBATEボリソフとホームで対戦し、6-0で大勝しています。

前節ですでにグループステージの首位通過を決めているため、この試合はサブの選手や若手の絶好のアピール機会となりました。

アーセナルはサブ中心のメンバー

前節でも大幅なターンオーバーを採用していたヴェンゲル監督は、プレミアリーグで出番の少ないサブメンバー中心のスタメンを選びました。

GKは「ダビド・オスピナ」、最終ラインはDF「マテュー・ドゥビュシー」DF「ロブ・ホールディング」MF「メイトランド=ナイルズ」DF「カラム・チャンバース」の4バック。

セントラルMFを「フランシス・コクラン」とMF「モハメド・エルネニー」、その前をELで好調なMF「ジャック・ウィルシャー」、サイドはFW「ダニー・ウェルベック」FW「セオ・ウォルコット」の快速コンビ。

最前線にはFW「オリヴィエ・ジルー」が配される4-2-3-1のフォーメーションです。

週末に行われていたマンチェスター・ユナイテッド戦では、合計33本(枠内シュート15本)のシュートを放ちながらも、1ゴールで敗北したアーセナル。

この試合では得点できるのかと心配でしたが、序盤からアーセナルペースで試合が進み、ゴールの予感が漂っています。

先制点は前半11分。

ボックスの右でアーセナルFWウォルコットがディフェンス2人相手にボールキープ。

ウォルコットは倒されてしまいますが、こぼれたボールを迷わずシュートしたのはDFドゥビュシーです。

真っ直ぐ飛んだシュートはサイドネットに突き刺さる完璧な一撃。アーセナルがホームで先制点を奪います。

アーセナルFWウォルコットの裏への抜け出しや、MFウィルシャーのチャンスメイクが何度もBATEボリソフのディフェンスを苦しめています。

前半37分。アーセナルFWジルーの献身的なプレスバックでボールを奪うと、エルネニー、コクランと繋ぎ、左サイドでボールを受けたウェルベックは複数人のディフェンス相手にドリブル突破を仕掛けます。

ウェルベックのドリブルが大きくなったところをBATEのミルノヴィッチがスライディングでクリアしますが、不運にもボールはアーセナルFWウォルコットの足元へ。

ウォルコットがこれをしっかりと決めてアーセナルが追加点を奪います。

さらに43分。ヨーロッパリーグで好調のアーセナルMFウィルシャーが格の違いを見せつけます。

左サイドのウォルコットから早いボールがエリア中央のウィルシャーに入ると、ウィルシャーは細かいタッチでディフェンスのタイミングを外し、左足で強烈なシュート。

スピード・コースともに完璧なシュートがネットを揺らし、アーセナルが前半で3得点を奪い、勝負を決定づけます。

アウェイのBATEは勝てばグループステージ突破の可能性がありましたが、前半で3失点は精神的にダメージが大きいでしょう。

51分にはBATEのオウンゴールで4点目。

63分にはPKからジルーが得点し、74分にはMFウィルシャーのアシストから、MFエルネニーが見事なコントロールショットで6点目を奪います。

ヴェンゲル監督はFWエディ・エンケティアやMFウィロックといった若手を途中交代で投入し、試合経験を積ませる余裕ぶり。

終わってみればホームのアーセナルは6ゴールの大勝でグループステージを締めくくりました。

ハイライト動画

まとめ

アーセナルは首位通過、エヴァートンは敗退と対象的な結果になった両クラブですが、エヴァートンがとにかく1勝できて嬉しいですね。

エヴァートンは一時プレミアリーグで18位に転落していましたが、執筆時点で10位まで順位を押し上げています。

今後はプレミアリーグに集中できるので、冬の移籍市場を経て、若手とともにどんな変化を遂げていくのか注目していきたいです。

一方、アーセナルは6ゴールで大勝を飾り、首位通過にふさわしい戦いぶりでした。

格下が相手とはいえ、この試合で活躍していたMFウィルシャー、MFウォルコット、FWジルーなどがプレミアリーグで先発ゼロというのは正直疑問に思うところもあります。

ヴェンゲル監督にはこういったELで好調な選手にリーグ戦で先発の機会も与えてあげて欲しいですね。

今後の両クラブの活躍に期待しましょう。