アーセナルがグループステージ首位通過!ELの第5節振り返り

UEFAヨーロッパリーグ2017-18に出場しているプレミアリーグのクラブは、昨季6位のアーセナルと昨季7位のエヴァートンです。

アーセナルはすでにグループリーグ突破を決め、エヴァートンは残念ながら敗退が決定しています。

アーセナルは今節で勝てば首位通過が確定、敗れても他試合の結果次第で首位通過が決まります。

今回の記事では、アーセナル、エヴァートンのヨーロッパリーグ第5節を振り返っていきましょう。

グループH『アーセナル』

第5節終了時の順位表

勝ち点得失点差
アーセナル10+5
レッドスター・ベオグラード60
ケルン60
BATEボリソフ6-4

試合結果
ケルン 【1-0】 アーセナル

ヨーロッパリーグのグループHを戦うアーセナルは、第5節でドイツのケルンとアウェイで対戦し、1-0で敗戦しています。

勝利して首位通過を決めることはできませんでしたが、同グループのBATEvsレッドスターの試合が引き分けに終わったため、アーセナルのグループH首位通過が決定しました。

アーセナルはサブ中心のメンバー

前節でも大幅なターンオーバーを採用し、若手にチャンスを与えていたヴェンゲル監督でしたが、この試合での若手起用はMFメイトランド=ナイルズのみとなりました。

他はプレミアリーグで出番の少ないサブメンバーが中心で、今後のシーズンを見据えての采配だと考えられます。

GKは「ダビド・オスピナ」、最終ラインはDF「マテュー・ドゥビュシー」DF「ロブ・ホールディング」DF「ペア・メルテザッカー」の3バック。

ウィングバックにはMFメイトランド=ナイルズ、MF「カラム・チャンバース」が入り、セントラルMFを「フランシス・コクラン」とMF「モハメド・エルネニー」、その前をELで好調なMF「ジャック・ウィルシャー」、FW「セオ・ウォルコット」

最前線にはFW「オリヴィエ・ジルー」が配されます。

アウェイながら序盤からゲームを支配したアーセナルは、開始わずか1分にチャンスを迎えます。

MFウィルシャーの素晴らしいスルーパスに抜け出したMFメイトランド・ネイルズ。

左サイドからキーパーと1対1になりますが、ここは角度が無く、キーパーにはじき出されてしまいます。

一方のケルンも5分に反撃、右サイドを持ち上がったケルンFW「ジョン・コルドバ」はクロスと見せかけてロングシュート。

アーセナルGKオスピナが右に横っ飛びでセーブしますが、危険なシーンでした。

ケルンのプレスは緩く、アーセナルにはパス回しをするスペースがありますが、選手たちは効果的な動きができていません。

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14分にチェンバース、コクランと続けてミドルシュートを放っていきますが、これも枠を捉えられず。

30分、左サイドをFWジルー、MFコクランのコンビネーションで崩したアーセナル。

最後はMFコクランが深い位置まで突破してシュートを放つも、これはポストに嫌われます。

アーセナルはペースこそ掴んでいるもののフィニッシュの精度を欠き、結局前半は0-0のスコアレスのまま折り返します。

後半に入っても両チームの攻撃の組み立ては上手くいかず、スコアレスのまま試合は進みます。

スコアが動いたのは61分。得点したのは、ここまで押され気味だったホームチームでした。

ケルンFWギルシが左サイドからワンツーでスピードに乗って抜け出すと、身体を当てに行ったアーセナルDFドゥビュシーが倒してしまい、これがPKの判定。

自ら得たPKをギルシが冷静に決めて、ケルンが1点のリードを奪います。

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1点を追う形になったアーセナルはその後、MFウィルシャーを中心にチャンスを作り続けますが、ケルンGK「ティモ・ホルン」の活躍などもあり、得点を奪うことができません。

75分には、ウィルシャーの完璧なロングパスにFWジルーが抜け出しますが、これはキーパーとディフェンスの身体を張ったプレーに止められてしまいます。

この試合ではアーセナルMFウィルシャーが孤軍奮闘しているようで、周りの連動性があればもっと良いゲームができていたでしょう。

結局、試合は1-0でケルンがリードしたままタイムアップ。

アーセナルとしては、ブンデスリーガで2分10敗の最下位に沈むケルンには負けてはいけませんでしたね。

試合内容は良くなかったですが、メイトランド=ナイルズや途中出場のニール・ネルソンが個人技で脅威になれることを改めて証明してくれましたし、なんといってもMFジャック・ウィルシャーはELで好調を維持しています。

正直、この試合でもウィルシャーは1人飛び抜けており、トップフォームに戻りつつあると感じています。このまま負傷が無ければいいのですが・・・

ラッキーなことに、同グループのもう1試合ではBATEとレッドスターが引き分けたため、アーセナルはグループHの首位通過が決定。

ヴェンゲル監督としては、最終節は若手やサブのテストマッチとして安心して臨めますね。

ハイライト動画

グループE『エヴァートン』

第5節終了時の順位表

勝ち点得失点差
アタランタ11+9
リヨン11+8
アポロン・リマソール3-6
エヴァートン1-11

試合結果
エヴァートン【1-5】アタランタ

ヨーロッパリーグのグループEを戦うエヴァートンは、イタリアのアタランタと戦い、ホームでまさかの5失点で敗北。

アタランタとの2戦では合計8失点、ELでは合計で15失点と、監督解任後も復調できずにいます。

グループステージ敗退が決まっているとはいえ、せめて1勝はして欧州の舞台を去りたいところですね。

エヴァートンの守備は未だに改善されず

10月末から指揮官不在のエヴァートンはU-23の指揮官を務めていたデイヴィッド・アンズワース氏が暫定的に指揮をとっています。

エヴァートンは開始早々にMF「デイヴィ・クラーセン」がこぼれ球をミドルシュートするも枠の外。

前線にターゲットがいないエヴァートンの攻撃は今日も低調です。

スコアが動いたのは前半12分。

エヴァートンはアタランタに右サイドをワンツーで簡単に攻略され、最後はアタランタDFカスターニュのクロスにMFクリスタンテが合わせて、アウェイのアタランタが先制します。

エヴァートンの守備は人数こそ多かったものの統率ができておらず、たった2人に崩されてしまいました。

23分にはエヴァートンMFトム・デイヴィスのカットから、MFケヴィン・ミララスがキーパーと1対1を迎えるも、アタランタGK「エトラト・ベリシャ」がビッグセーブ。

37分にはゴール前のこぼれ球をエヴァートンMFトム・デイヴィスがシュートするも、アタランタDFがヘディングでなんとかクリア。

エヴァートンは攻めているものの、気持ちの面ではアタランタの方が上回っているようです。

アタランタは1点のリードを守り抜き、前半は0-1で折り返します。

追加点が生まれたのは63分。

アタランタは左サイドのコーナーキックから、MFクリスタンテがニアに素早く入り込んでヘディングでゴール。

MFクリスタンテの本日2度目のゴールでアタランタがリードを2点に広げます。

ホームで負けるわけにいかないエヴァートンは、71分に反撃。

エヴァートンFWルーニーが右サイドに展開すると、オフサイドラインギリギリでMFミララスが抜け出すことに成功。

ミララスが早いグラウンダーのクロスを中央に折り返すと、FWサンドロ・ラミレスがダイレクトで合わせ、ゴール左隅に蹴り込みます。

完璧なコースのシュートが突き刺さり、エヴァートンが1点を返すことに成功します。

しかし、エヴァートンは試合終了間際に集中力が切れてしまったのか、85分にアタランタDFゴゼンスにミドルシュートを叩き込まれると、88分、93分に立て続けに失点。

終わってみれば1-5での大敗。ホームでこの失点数はさすがに擁護できません。

得点数が少ない攻撃陣よりも、5試合で15失点の守備は早急に改善が必要です。

なにはともあれ、まずは新指揮官探しから。

ワトフォードのマルコ・シウバ監督に打診をしたようですが、さすがにシーズン途中にライバルクラブに移籍する監督はいないでしょう。

すでにEL敗退が決まっているエヴァートンですが、最終節ではなにか復調のきっかけを掴めるような1勝を手にしたいところですね。

ハイライト動画

まとめ

アーセナルの首位通過は嬉しいですが、エヴァートンの不調は未だに続いています。

クーマン監督が解任されてから1ヶ月が経過しますが、新指揮官は誰になるのでしょうか?

早急に守備の立て直しをしないと、このままズルズルとプレミアリーグでの黒星を重ねてしまいます。

冬の移籍市場で弱点を補う補強をするならば、12月の頭には新しい指揮官を招かないと、1月までに補強方針が上手くまとまらないでしょう。

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一方、アーセナルは最終節を消化試合とし、主力を休ませて若手やサブを試すことができるので、ヴェンゲル監督にとってはプラン通りでしょう。

プレミアリーグでは6位と微妙な順位のアーセナルですが、ヨーロッパリーグで活躍している選手がリーグ戦での助けになるのは間違いありません。

最終節ではアーセナルの若手の活躍と、エヴァートンが欧州の舞台で爪痕を残すことに期待しましょう。