チャンピオンズリーグでプレミア勢全クラブがトーナメントへ!第6節の総まとめ

UEFAチャンピオンズリーグ2017-18には、プレミアリーグのクラブが5チーム出場しています。

トッテナム、マンチェスター・シティがすでに首位通過を決めていますが、第6節ではいよいよベスト16が確定します。

今回の記事では、プレミア勢のチャンピオンズリーグ第6節を各チームごとに振り返ります。

グループA『マンチェスター・ユナイテッド』

第6節終了時の順位表

勝ち点得失点差
マンチェスター・ユナイテッド15+9
バーゼル12+6
CSKAモスクワ9-2
ベンフィカ0-13

試合結果
マンチェスター・ユナイテッド【2-1】CSKAモスクワ

チャンピオンズリーグのグループAを戦うマンチェスター・ユナイテッドは、ホームでロシアのCSKAモスクワに2-1で勝利。

この結果を受け、マンチェスター・ユナイテッドのグループ首位通過が決定しました。

マンチェスター・ダービーを控えていても主力が出場

GKロメロやDFルーク・ショーなど、出番が少ない選手に加え、プレミアリーグの前節で退場処分になってしまい、次のマンチェスター・ダービーの欠場が確定しているMF「ポール・ポグバ」が先発出場。

週末にマンチェスター・シティとの頂上決戦を控えていることもあり、大幅なターンオーバーを予想していましたが、モウリーニョ監督はFW「ロメル・ルカク」といった主力を起用してきました。

先制点を奪ったのはアウェイのCSKAモスクワ

序盤からマンチェスター・ユナイテッドが主導権を握る展開が続きますが、先制点を奪ったのはアウェイのCSKAモスクワでした。

前半終了間際、右サイドを駆け上がったCSKAモスクワMFマリオ・フェルナンデスにスルーパスが通ります。

マンチェスター・ユナイテッドはディフェンスの間をスルーパスで綺麗に通され、一気にピンチに。

深い位置からグラウンダーのクロスを入れられ、FWヴィチーニョがダイレクトでシュート。

最後はCSKAモスクワMFアラン・ジャゴエフの背中に当たってそのままゴールイン。

アウェイのCSKAが先制点を奪います。

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前半を1点のビハインドで折り返したユナイテッドは、なんとか早い時間に追いつきたいところ。

64分。中央でボールを受けたマンチェスター・ユナイテッドMFポグバは、前線のルカクに向かってロングパス。

ルカクは相手ディフェンスに引っ張られながらも強靭な体幹で持ちこたえ、そのまま左足でボレーシュート。

最近はゴールを決められていなかったエースの復活で、マンチェスター・ユナイテッドが同点に追いつきます。

さらにその直後、今季のプレミアリーグで何度も見かけた光景から得点が生まれました。

最後方からルカクへのパスを合図に、FWラッシュフォード、MFマタが前線に走り出します。

ルカクが高い打点のヘディングで前線にボールを逸らすと、ラッシュフォードがボールを収めますが、ディフェンスに触られて一度はボールがこぼれてしまいます。

しかし、すかさずMFマタがこぼれ球を胸でトラップ。

ワンタッチで前線へ浮き球パスを送ると、ラッシュフォードが走り込み、そのままゴール右隅へボールを流し込みます。

わずか2分間でマンチェスター・ユナイテッドが一気に逆転に成功します。

試合はマンチェスター・ユナイテッドのリードのまま終了。

マンチェスター・ユナイテッドが2-1で勝利し、グループステージの首位通過を決めています。

先日のアーセナル戦と、この試合を見て、やはりユナイテッドはポグバがいると別のチームになると改めて感じました。

ボールを収められるだけでなく、得点に直結するプレーができるのが魅力的ですよね。

それだけにマンチェスター・ダービーでポグバが出場停止なのが残念なところ。

首位通過はもちろん嬉しいですが、個人的にはFWルカクが久々の得点をきめて嬉しいです。

決勝トーナメントでは、ぜひベスト4以上に進んでいただきたいですね。

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グループC『チェルシー』

第6節終了時の順位表

勝ち点得失点差
ローマ11+3
チェルシー11+8
アトレティコ・マドリード7+1
カラバフ2-12

試合結果
チェルシー 【1-1】 アトレティコ・マドリード

チャンピオンズリーグのグループCを戦うチェルシーは、アトレティコ・マドリードと対戦し、ホームで1-1と引き分けています。

ローマがカラバフに勝利したため、チェルシーは2位通過が決定しました。

モチベーションの差が試合に反映される

アトレティコ・マドリードは、この試合に勝利し、ローマがカラバフとの試合を引き分け以下で終えなければ、決勝トーナメントに進出することがきません。

一方、チェルシーはすでにグループステージ突破が決まっているため、少し気の緩みがあるようです。

序盤はモチベーションが高いアトレティコ・マドリードの積極的な攻撃に対し、チェルシーは自陣に押し込まれる展開が続きます。

37分にチェルシーDFザッパコスタが完璧なコースに放ったシュートは、アトレティコ・マドリードGKヤン・オブラクがビッグセーブ。

チェルシーは度々決定機を作りますが、試合は0-0のままで前半を折り返します。

先制点が入ったのは56分。

右からのコーナーキックをアトレティコFWフェルナンド・トーレスが前に走り込んで頭で流すと、ファーサイドにフリーで走り込んだFWサウールがヘディングで押し込みます。

トーレスが思い切りよく首を振ってボールを流したおかげで、サウールは触るだけで点が取れる素晴らしいアシストでした。

流れるような見事なセットプレーからの得点で、アウェイのアトレティコ・マドリードが先制点を奪います。

グループステージ突破の奇跡を起こすために、逃げ切りを図りたいアトレティコ・マドリード。

しかし、75分に悲劇が起こってしまいます。

後半開始直後からキレキレのドリブルでディフェンスを翻弄し続けているチェルシーFWエデン・アザールが、左サイドを縦にドリブル突破。

アザールが左足を思い切りよく振り抜くと、クリアを試みたアトレティコ・マドリードDFサビッチの足に当たってそのままゴールへ。

痛恨のオウンゴールでアトレティコ・マドリードは同点に追いつかれてしまいます。

その後もチェルシーは攻め続けるものの、1-1でドロー決着。

他試合の結果を受けてチェルシーは2位通過。アトレティコ・マドリードはシメオネ監督政権初のCLグループステージ敗退となってしまいました。

試合を通して見ると、チェルシーは決定機を作り続けていましたが、結局得点はオウンゴールの1点のみ。

グループステージ突破は嬉しいですが、決勝トーナメントでは決定機を確実に決めていかないと生き残れないでしょう。

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グループE『リヴァプール』

第6節終了時の順位表

勝ち点得失点差
リヴァプール12+17
セビージャ90
スパルタク・モスクワ6-4
マリボル3-13

試合結果
リヴァプール 【7-0】 スパルタク・モスクワ

チャンピオンズリーグのグループEを戦うリヴァプールは、ホームでスパルタク・モスクワと戦い、7-0の圧勝。

勝てば突破、負ければ敗退の可能性もあった試合で、見事な勝利を手にしています。

リヴァプールは勝ち点12を獲得し、首位通過が決定しました。

開始4分に先制点!

先制点は開始わずか4分。

左からリヴァプールMFコウチーニョがクロスを上げ、FWモハメド・サラーが合わせようとしますが、競り合ったディフェンスがサラーを倒してしまいます。

このプレーがPKのジャッジ。得たPKをコウチーニョが右隅にキッチリと決めてリヴァプールが先制点を奪います。

さらに15分、リヴァプールを美しいパスワークから追加点を奪います。

FWマネが後方からドリブルで持ち上がり、上手くディフェンスから離れたFWサラーに縦パスを入れます。

サラーが右にいたFWロベルト・フィルミーノにダイレクトで出すと、フィルミーノは遅れて入り込んできた中央のコウチーニョにラストパス。

コウチーニョがこれをダイレクトで流し込んでリヴァプールが2-0とリードを広げます。

やはりリヴァプールの攻撃陣が好調なときは手がつけられません、3点目を奪うのに時間はかかりませんでした。

19分。スパルタク・モスクワDFジキアのミスからボールを奪ったリヴァプールFWマネは、得意のドリブルで前線に持ち込みます。

マネがそのまま中央にクロスを入れるもディフェンスに当たってしまい、ボールがこぼれます。

このこぼれ球にいち早く反応したのがリヴァプールFWフィルミーノ。

アウトサイドで放ったシュートでネットを揺らし、リヴァプールがわずか20分で3点を奪い、勝利を決定づけます。

前半はリヴァプールが3点のリードで折り返し。

前節のセビージャ戦では3点のリードから追いつかれていますが、劇的な展開が2試合続けて起きることはありませんでした。

リヴァプールは後半に4点を加え、7-0という圧倒的なスコアで勝利しています。

キャプテンのMFコウチーニョがハットトリックを達成するなど、素晴らしい活躍を見せてくれました。

やはり前線でボールが奪えるとリヴァプールの良さが出てきますね、リードしていても攻め続ける姿勢が今日の大勝に繋がったと思います。

この試合の勝利でグループステージの首位通過が決まりました。

決勝トーナメントでもリヴァプールらしさを出して頑張っていただきたいですね。

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グループF『マンチェスター・シティ』

第6節終了時の順位表

勝ち点得失点差
マンチェスター・シティ15+9
シャフタール・ドネツク120
ナポリ60
フェイエノールト3-9

試合結果
シャフタール・ドネツク【2-1】マンチェスター・シティ

チャンピオンズリーグのグループFを戦うマンチェスター・シティは、シャフタール・ドネツクとアウェイで対戦し2-1で敗北。

前節ですでに首位通過を決めていたので、この消化試合では若手が中心に起用されました。

マンチェスター・シティはダービーに備える

ここまで公式戦無敗記録を22まで伸ばしていたマンチェスター・シティですが、主力のMF「ケヴィン・デ・ブルイネ」が出場停止、MF「ダビド・シルバ」を負傷で欠いているため、若手のMF「フォーデン」やDF「アダラビオヨ」が先発出場しています。

週末にはマンチェスター・ユナイテッドとのダービーマッチを控えているため、グアルディオラ監督は大幅にメンバーを落としてきました。

26分。先制点を奪ったのはシャフタール・ドネツク。

自陣からボールを丁寧に繋ぐビルドアップから、左サイドでMFベルナルジがボールを受けると、シャフタールDFイスマイリーがオーバーラップ。

この動きにマンチェスター・シティの守備は一瞬つられてしまいます。

そのタイミングを逃さなかったベルナルジが、カーブをかけた正確なシュートで右上にボールを突き刺し、シャフタールが先制点を奪います。


マンチェスター・シティはいつものような連動性があまりなく、攻撃が止まるシーンが目立ちます。

さらに、前線からの守備が上手くかわされ、そこからピンチを迎えることが多いです。

31分。マンチェスター・シティのハイプレスをかわし、シャフタールは自陣の深い位置から前線にボールを放り込みます。

シャフタールDFイスマイリーがこれに抜け出し、キーパーもかわして無人のゴールにボールを流し込みました。

ホームのシャフタールが前半に2点のリードを奪うことに成功します。

結局、この試合でマンチェスター・シティが奪った得点は試合終了間際にFWアグエロが決めたPKのみ。

試合は2-1でホームのシャフタール・ドネツクが勝利しています。

メンバーを落としていたので敗北は妥当な結果だと思いますが、あれだけ好調だった攻撃陣がPKの1点に留まるのは少し心配ですね。

とはいえ、グループステージの首位通過はすでに決めているので、グアルディオラ監督としては今回の敗北は想定内でしょう。

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グループH『トッテナム』

第6節終了時の順位表

勝ち点得失点差
トッテナム16+11
レアル・マドリード13+10
ドルトムント2-6
アポエル2-15

試合結果
トッテナム 【3-0】 アポエル

チャンピオンズリーグのグループHを戦うトッテナムは、ホームでアポエルと対戦し3-0と快勝しています。

トッテナムは前節ですでに首位通過を決めていたので、この試合は消化試合。

プレミアリーグで先発出場の機会が少ないFWフェルナンド・ジョレンテが先発出場しています。

ジョレンテが昨季15ゴールの実力を見せつける

DFアルデルヴァイレルトが負傷離脱してから調子が上がらないトッテナムは、この試合で勝利して流れを掴みたいところでしょう。

20分。昨季プレミア15ゴールのFWジョレンテが実力を見せつけます。

トッテナムMFウィンクスのサイドチェンジから、DFオーリエが中央に折り返し。

このボールはFWジョレンテとタイミングが合わず、ジョレンテはゴールに背中を向けてトラップしてしまいます。

しかし、すぐさま反転し強引にシュート。このシュートがネットを揺らし、トッテナムが先制点を奪います。

ジョレンテは195cmの長身なので、今季のプレミアリーグでは高さが必要なときのポストプレー要員として途中出場することが多々。

しかしながら、自分でゴールを奪いたい気持ちが強かったのでしょう。トッテナム加入後初ゴールを決めたジョレンテは感情を爆発させています。

37分、トッテナムFWソン・フンミンがドリブルで持ち上がると、中央のFWジョレンテに縦パス。

ジョレンテはディフェンスを背負いながらも、フィジカルを活かした完璧なポストプレーで、ソン・フンミンのゴールをお膳立てします。

ソン・フンミンがジョレンテの落としをダイレクトで放ったシュートは弧を描いてゴール左隅に突き刺さり、トッテナムが追加点を手にします。

前半を2点のリードで折り返したトッテナム。アポエルはほとんどチャンスを作り出すことができません。

後半に入ってもスコアは2-0のままで時間だけが過ぎていきます。

再びスコアが動いたのは80分。

中央でパスを受けたトッテナムMFエンクドゥは、ドリブルで1人かわして強引にシュート。

ディフェンスに当たってコースが変わったシュートはそのままゴールに吸い込まれ、トッテナムがラッキーな形で3点目を奪います。

リーグ戦でほとんど出番が無く、この試合でようやく先発起用されたエンクドゥにとっては嬉しいゴールでしょう。

その後もトッテナムペースで試合は続き、結局3-0のままタイムアップ。

グループステージ全日程を終え、厳しいグループHで見事にトッテナムが首位通過を決めています。

最高の成績を収めたCLとは対象的に、プレミアリーグでは首位マンチェスター・シティに勝ち点18の差をつけられ、6位に沈んでいます。

ここからはしっかりとプレミアリーグに集中して、来季のCL出場権の獲得を目指したいですね。

ハイライト動画

まとめ

グループステージの最終節を終え、プレミア勢はチェルシー以外の4チームが首位通過を決めています。

チェルシーは2位通過ですが、CLに参戦しているプレミア勢がすべて決勝トーナメントに進出と、ここまでは素晴らしい結果を残しています。

正直、3チームがトーナメントに残れば上出来だと思っていたので、この結果は予想外です。

特にトッテナムの首位通過は難しいと思っていましたからね。

決勝トーナメントの組み合わせ抽選は12月11日にスイスのニヨンで行われます。どのような対戦カードが実現するのか楽しみですね。