プレミアリーグの前半戦も終わり、シーズンは折り返しに差し掛かっています。
ここまではマンチェスター・シティの独走、ビッグ6のクラブはチャンピオンズリーグ出場権が得られる4位以内フィニッシュに目標を切り替えたでしょう。
この記事では、プレミアリーグのビッグ6(マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、リヴァプール、トッテナム、アーセナル)の前半戦について振り返っていきます。
1位 マンチェスター・シティ
【前半戦の成績】
・プレミアリーグ 18勝1分け0敗(60得点・12失点)
2017-18シーズンはマンチェスター・シティの年と言ってもいいほどの完成度を誇り、プレミアリーグ歴代最多の連勝記録を打ち立てました。(18連勝)
グアルディオラ監督の哲学がチーム全体に浸透し、最終ラインからのビルドアップやポゼッションは昨シーズンより格段に磨きがかかっています。
何と言ってもマンチェスター・シティの強さは”攻撃パターンの多彩さ”にあります、ロングカウンター、ショートカウンター、クロス戦術など様々な形から得点できるのに加え、そのクオリティも一級品。
その攻撃の核となるのが中盤を務めるMF「ケヴィン・デ・ブルイネ」とMF「ダビド・シルバ」です。
絶妙なスルーパスや強烈なシュートで得点に直結する動きをするのがデ・ブルイネ、シルバはショートパス、ロングパスでボールを散らし、崩しの起点になっています。
また、大黒柱のDFコンパニを欠いているにもかかわらず守備が安定しており、DFオタメンディとDFストーンズの成長が光ります。
攻守ともに欠点が無く、チャンピオンズリーグでも優勝を狙えるほどのクオリティを持っているので、怪我人がなければ後半戦も強さを見せるでしょう。
2位 マンチェスター・ユナイテッド
【前半戦の成績】
・プレミアリーグ 13勝3分け3敗(41得点・15失点)
マンチェスター・ユナイテッドはかなりの好成績ですが、開幕当初の勢いは無くなってきています。
開幕から2試合連続で4-0の勝利を飾り、圧倒的な攻撃力を見せつけたユナイテッドでしたが、主力のポグバや守備陣に故障者が続出するとパフォーマンスは一気に低下してしまいました。
とはいえ、適材適所の補強は見事で、特に中盤のMFマティッチは攻守両面で見事に機能し、ポグバの相方として活躍を見せています。
後半戦も2位をキープできるかはエースのFWルカクの復活にかかっているでしょう。
ルカクは開幕7試合で7ゴールと好調でしたが、その後は12試合で2得点と一気に減速してしまいました。
ビッグクラブ相手の試合でなかなか活躍できず風当たりも強くなっていますが、後半戦はゴールを量産してほしいですね。
3位 チェルシー
【前半戦の成績】
・プレミアリーグ 12勝3分け4敗(32得点・14失点)
昨季プレミアリーグ王者であるチェルシーは、チャンピオンズリーグとの両立に苦しんでしまいました。
エースのFWアザールが代表戦で負傷し、開幕に間に合わなかったのに加え、新加入選手のMFバカヨコとMFドリンクウォーターが怪我で離脱。
また、コンテ監督の戦術には必要不可欠なMFカンテとDFモーゼスも負傷離脱と、戦力が不足する中でプレミアとCLの両立は厳しいものがあります。
とはいえ、プレミアリーグを3位、CLをグループ2位で決勝トーナメントに駒を進めたコンテ監督の手腕は見事。
昨季は守備の大黒柱として活躍したDFダビド・ルイスがコンテ監督と衝突し戦力外扱いになったのに加え、コンテ監督とフロントの関係が良くないとメディアが報じており、チームの状況は不安定です。
後半戦の結果次第ではコンテ監督の辞任もあり得るでしょう。
4位 リヴァプール
【前半戦の成績】
・プレミアリーグ 9勝8分け2敗(41得点・23失点)
リヴァプールは新加入のFWサラーが、得点王争いに食い込む17ゴール(21節終了時点)をマークしており、圧倒的なパフォーマンスを見せつけています。
2位マンチェスター・ユナイテッドに並ぶ41得点の攻撃陣は比較的好調と言えますが、足を引っ張ってしまったのが守備。
セットプレーでの守備の弱さは相変わらずで、カウンターのロングパス一本で裏を取られる安易な失点も多いです。
また、大量リードで迎えた後半に立て続けに失点し、ドロー決着というパターンも多く、ディフェンスの集中力が課題となっています。
後半の巻き返しは、今冬にサウサンプトンからディフェンス史上最高額の108億円で獲得したDFファン・ダイクにかかっているでしょう。
「高額な移籍金に見合った価値はない」と言われているファン・ダイクですが、実力で価値を証明できるでしょうか。
また、もう一つ重要なのがリヴァプールの中心選手であるMFコウチーニョの後釜の獲得です。
コウチーニョの移籍金はなんと歴代2位の218億円。この移籍で獲得したお金をリヴァプールはどこに費やすのでしょうか。
新戦力の加入でどれだけ成績を改善できるのか楽しみですね。
5位 トッテナム
【前半戦の成績】
・プレミアリーグ 10勝4分け5敗(34得点・18失点)
トッテナムも負傷者の多さに泣かされたクラブの1つです。
特に守備の中心であるDFアルデルヴァイレルトの負傷は痛手で、彼の離脱後は守備が不安定になってしまいました。
とはいえ、新加入のDFダビンソン・サンチェスはあっという間にプレミアに適応しディフェンスの重要戦力として機能。
中盤では若手のMFウィンクスが目覚ましい成長を遂げるなど、好材料も多く見られました。
ドルトムント、レアル・マドリードと同組になったチャンピオンズリーグでは強さを見せつけて首位通過と期待以上の成績を残しました。
その原動力となっているのがエースのFWハリー・ケインです。
ケインはCLでは5試合で6得点、リーグでも21節終了時点で18得点と3年連続得点王も射程圏内に。
負傷者が多く、夏に最低限の補強しかしなかったのが裏目に出た前半戦でしたが、2月には負傷離脱の選手が復帰する見込みなので後半戦の巻き返しには期待できるでしょう。
6位 アーセナル
【前半戦の成績】
・プレミアリーグ 10勝4分け5敗(34得点・23失点)
アーセナルの前半戦は相変わらず継続性が無い結果となりました。
勝利した試合では圧倒的なパフォーマンスを見せているにもかかわらず、次の試合では別のチームのように意気消沈していることがしばしば。
今季は3バックを導入したものの、故障者が出るとラインはバラバラで連携不足が目立ちました。
好材料だったのは、若手のMFメイトランド=ナイルズの活躍や、新戦力のFWラカゼットがすぐにフィットしたことでしょう。
ラカゼットは前半戦8ゴールと、まずまずの結果を残しています。
サポーターの解任要求を退けて契約延長をしたヴェンゲル監督は、今季に結果を残せなければ解任は濃厚でしょう。
それを避けるためにも、冬の移籍市場での動き方は重要です。
特に主力のFWアレクシス・サンチェスのマンチェスター・シティ移籍は今夏にも近づいており、冬に放出を認めるのであれば、すぐさま代役を確保しなければなりません。
後半戦でCL出場権を獲得できる4位以内にフィニッシュできるか否かは、この冬の移籍市場でどのように動くかにかかっているでしょう。
間違いないのは、現状のままだとEL出場権確保すら危ういということです。
まとめ
今回はプレミアリーグ”ビッグ6″の前半戦について見てきました。
マンチェスター・シティが首位を独走するのに変わりないとは思いますが、個人的にはマンチェスター・ユナイテッドは順位をいくつか下げるような気がしています。
正直、チャンピオンズリーグなど他のコンペティションでどこまで残るかにもよりますが・・・
トッテナムとチェルシーは後半戦に伸びてきそうですが、リヴァプールとアーセナルは冬の移籍次第でしょうか。
最終的にどんな順位になっているか楽しみですね、後半戦もプレミアリーグから目が離せません。