2019年6月1日に18-19UEFAチャンピオンズリーグ決勝「トッテナムVSリヴァプール」のプレミア対決が、ワンダ・メトロポリターノ(スペイン)で開催されました。
結果は0-2でリヴァプールが勝利。14年ぶり6度目の欧州制覇となりました。
今回の記事では、18-19シーズンのCL・ELの決勝について振り返ります。
目次
18-19UEFAチャンピオンズリーグ決勝
6/2(日)4:00~ | ||
トッテナム | 0-2 | リヴァプール |
クロップ監督”3度目の正直”でCLを制覇
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リヴァプールのクロップ監督は過去に2度CL決勝に進出しています。(12-13シーズン:ドルトムント、17-18シーズン:リヴァプール)
しかし、その決勝でも2回とも敗れ、他のカップ戦を含めると6回連続で準優勝をしており、「決勝に弱い監督」と称されることも最近はありました。
とはいえ、前日会見では「我々はトロフィーを手にするためにここにいる」と自信を持ち、決勝では見事に2得点でCL優勝を果たしました。
クロップ監督にとっては自身3度目のCL決勝での初制覇は感慨深いものがあるでしょう。
リヴァプールにとっても悲願だったCL制覇
リヴァプールといえば04-05シーズンにCL決勝で優勝するなど、2000年代では欧州での活躍が目立っていました。
しかし、2010年代はクラブ売却などもあり、プレミアリーグでも上位に進出できないことが頻発。スアレスの大爆発などで14-15シーズンはリーグで2位に着けますが、結局は無冠で終わりました。
リヴァプールは欧州の舞台に返り咲くべく、15-16シーズンにクロップ監督を招聘し、徐々に改革を進めていきます。
ただお金を使うのではなく、フロントと監督が一丸となって適材適所に補強を進めていくという姿勢は他のクラブでも見習う部分だと感じます。
特にCBのファン・ダイクやGKアリソンの獲得は見事で、まさにチームの弱点を理解した上での理にかなった補強です。(決勝で両選手は大活躍でした)
クラブ全体が一丸となり数年に渡る改革を進め、実を結んだのが今回のCL制覇でしょう。
不可欠だったファン・ダイクの存在
トッテナムの攻撃力抜群のオフェンス陣を無失点に抑えたのは、やはりCBのファン・ダイクの存在が大きいでしょう。
すでに欧州最高のCBと評されつつあるファン・ダイクですが、今回のCL制覇でバロンドールの可能性も十分あると感じました。
トッテナムのエースであるハリー・ケインを完璧に封じ込めていましたし、ソン・フンミンでもスピードで抜けないのには驚きましたね。
フィジカル、空中戦の強さ、スピード、ヘディングでの得点力、リーダーシップ、後方からのロングパスなど、現代のCBに求められる要素をすべて高水準で持ち合わせるファン・ダイク。
もし、バロンドールを獲得すれば、DFの選手としては2006年のファビオ・カンナバーロ氏以来となります。
18-19UEFAヨーロッパリーグ決勝
5/30(木)4:00~ | ||
チェルシー | 4-1 | アーセナル |
アザールのラストマッチか・・・チェルシーへの置き土産
今夏にレアル・マドリードへの移籍が濃厚とされるチェルシーの10番「エデン・アザール」がチェルシーでのラストマッチになるかもしれないEL決勝で2ゴールと輝きを放ちました。
試合後には「これが最後のお別れになると思う」と発言し、レアルへの移籍を示唆しています。
しかし、アザールは今季プレミアで16ゴール15アシストと素晴らしい成績を残し、何度も移籍の噂が上がりながらもチェルシーに残留し続けてくれました。
そこまで貢献してくれた彼が、以前から憧れと公表しているジダン監督の元へと移籍していくのですから、プレミアファンとしては快く送り出したいですね。
決勝のキーマンとなったジルー
チェルシーFW「オリヴィエ・ジルー」にとっては、EL決勝の舞台は6シーズン在籍した古巣アーセナルとの対戦となりました。
この試合でジルーはヘディングから先制点をあげるなど、アザールとのコンビネーションで驚異となり、3得点に絡む大活躍を見せます。
ELでは11得点で得点王に輝いているにも関わらず、リーグでは冬にFWゴンサロ・イグアインが加入したこともあり、シーズンを通して控えという扱いでした。
ジルーはイグアイン加入後に今季終了後の退団を仄めかしていましたが、チェルシーが来季補強禁止処分を受けていることもあり、新たに1年契約にサインしました。
ジルーが見せた男気やサブ要因でも腐らない姿勢、そして出場した際にきっちり結果を残すという点から、ジルーには多くの根強いファンが存在します。
古巣のアーセナル、チェルシー、そしてプレミアファンからも「チーム最優先」の姿勢は高く評価されていますね。
現役ラストマッチを勝利で飾れなかったチェフ
ジルー同様に古巣対決となり、今季限りでの現役引退を発表しているアーセナルGKチェフにとってこの試合は現役ラストマッチでした。
しかし、決勝では4失点でトロフィーを掲げることはできず・・・
とはいえ、2004年からプレミアリーグに在籍し、チェルシーとアーセナルのゴールマウスを守り続けた守護神にとって、両クラブのサポーターにラストマッチを見届けてもらえるのは最高の場だと思います。
プレミア屈指の名GKが引退してしまうのは寂しいものですね。
まとめ
今シーズン、欧州の決勝の舞台はプレミアリーグが独占しました。
プレミアファンとしては嬉しいのですが、やはり普段から見れる対戦カードになってしまうので、できれば決勝などは他国のクラブと対戦・・・というのが燃えますね。
とはいえ、リヴァプールのCL制覇によって、長年クラブに尽力してきたMFヘンダーソンやMFミルナーが報われたのは嬉しいですね。
来季はどのクラブが上位進出するのか。リヴァプールは3シーズン連続で決勝に駒を進めるのか楽しみですね!