プレミアリーグ

弱冠18歳「トッテナムのメッシ」は本物か?

Martin Hesketh by flickr (CC BY 2.0)

「トッテナムのメッシ」ことマーカス=エドワーズ

〇〇のメッシと称される場合には、低重心の高速ドリブルと、キレと柔らかさが共存する左足といった特徴を想像させられる。

今回取り上げる「トッテナムのメッシ」として注目を集めるマーカス=エドワーズも、こうした強みを持っている。弱冠18歳の彼のプレーや選手キャリアを振り返りつつ、彼の今シーズンに注目したい。

トッテナムの監督も認めた「トッテナムのメッシ」

英紙『ガーディアン』によると、トッテナム・ホットスパーズFCのポチェッティーノ監督はマーカス=エドワーズのプレーを見て「若かりし頃のメッシのようだ」と大絶賛。あまりの褒めぶりに、クラブ側はメディアの報道が過熱化しないかと気を揉んだとも言われる。

そんな彼への賞賛を裏付けた出来事がある。彼がトップチームに帯同(2016 – 17シーズンの背番号は48)したプレシーズンマッチだ。

マーカス=エドワーズはユベントスとの試合でトップチームデビューを飾る。その後、イングランド国内カップ戦であるEFLカップにて後半残り15分というタイミングながら待望の公式戦デビューを果たした。

マーカス=エドワーズは8歳からスパーズ(トッテナムの愛称)のアカデミーに加わった「生え抜き」である。彼の登場をスパーズサポーターはあたたかく歓迎した。

マーカス=エドワーズのプレー動画

マーカス=エドワーズの右サイドからの鋭いカットイン、ショートパスを交換してのボックス侵入といったスキルは、バルセロナのカンテラで育ったメッシを思い起こさせる。

しなやかな左足のボールタッチは、小柄な体の懐の奥深くへとボールをいざなうかのよう。そして得意の左足から放たれるパスには、メッシと比較してもよりゲームメイカーとしての資質が感じられる。

彼は中盤からビルドアップに関わるパターンが多い分、小柄な彼でも敵のプレッシャーをさほど受けずに済んでいる。また敵陣内のわずかなスペースでのボールの受け方も、ユース年代では群を抜いて上手い。そして前を向いた後の推進力は目を見張るものがる。

一方で、シュートのバリエーションやフィジカルコンタクトの強さが「本家のメッシ」より物足りない。

やはりトップチームでの試合では相手プレスに苦しめられ、同年代で見せているような「自由で楽しげなボール運び」は封印されがちだ。今後の課題としては、トッテナムのトップチームでも、ペナルティボックス内で決定的な仕事に関与し、危険なアタッカーとしていかに存在感を出せるのかがポイントだ。

マーカス=エドワーズの現在地

「〇〇のメッシ」と例えられる数多くの選手の一人、マーカス=エドワーズ。

多くの「〇〇のメッシ」は年代別代表チームで豊かな才能を見せてきたはずだ。マーカス=エドワーズもU-16代表チームに招集を受けてから現在に至るまで、各年代別代表チームの一員を務めている。

2017年、彼はイングランドU-19代表として19歳以下欧州選手権に出場した。イングランドU-19代表チームにおいて、彼は試合の流れを変えるジョーカーの役割を求められており、それをしっかりとこなしていた。

大会準決勝のチェコ戦にもプラン通り途中出場し、キレのあるドリブルから見事なアシストを記録し勝利に貢献。チームは決勝でポルトガルを破り、欧州チャンピオンの座を獲得した。彼もまたこの年代の「期待の若手」の一人として注目を集めているのだ。

マーカス=エドワーズの今シーズンの展望

さて、「トッテナムのメッシ」はプレミアデビューなるか。

残念ながら昨季を堂々の2位で終えたトッテナムにおいて、彼が開幕早々から定位置を確保するのは現実的ではない。ケインを筆頭とするアタッカー陣と、司令塔のエリクソンというタッグは、トッテナムに86ゴールという今季プレミア最多得点をもたらしたのだから。

プレミア屈指のオフェンス陣に18歳のマーカス=エドワーズがその名前を連ねるのは、まだ少し先の話かもしれない。

しかしトッテナムの監督ポチェッティーノは彼に相当な惚れ込みを見せている。またマーカス=エドワーズにとっても、昨季はトッテナムの23歳以下のチームでコンスタントに出場を重ね、実戦経験を積み重ねたシーズンであった。

少なくとも今季序盤は23歳以下のチームでの活動が主体になる見込みだ。

しかしポチェッティーノ監督はエスパニョール(スペイン)在任時、当時19歳だったブラジル代表MFコウチーニョを評価し積極的に試合に出場させるなど、実力ある若手の器用に積極的だ。今季「トッテナムのメッシ」はカップ戦を中心により出場機会に恵まれるであろう。マーカス=エドワーズがその期待に応え、見事プレミアリーグデビュー達成するその瞬間を心待ちにしたい。

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