「フットボールの母国」はイングランドの代名詞。
2017年現在、イングランドプレミアリーグは「世界一の金持ちフットボールリーグ」と言われている。
では「フットボールの母国の心臓」とも言えるロンドンの街には、いくつのプロフットボールチームが存在するのだろうか?
そしてロンドンという街は他のヨーロッパ諸国の首都と比べて、どのような特徴が見られるのだろうか?
世界的な都市であり「フットボールの母国」の首都でもあるロンドンは、一体どのような街なのか、誰もが思いつきそうな素朴な疑問から紐解いていきたい。
ロンドンにあるプロチームを全部でいくつ?
フットボールの母国イングランドの首都であるから、さすがに片手だけでは数えられないだろう。
さて2017 – 18シーズンにおけるこの質問の答えは14。そのうち5チームがプレミアリーグ所属となっており、いかにロンドンではフットボールが大きな「産業」であるかを直感的に知らしめてくれる。
ちなみにロンドンにあるプロフットボールチームは以下の14チーム。
- チェルシー(プレミア)
- アーセナル(プレミア)
- トッテナム(プレミア)
- ウェストハム・ユナイテッド(プレミア)
- クリスタル・パレス(プレミア)
- ブレントフォードFC(2部)
- フラムFC(2部)
- クイーンズ・パーク・レンジャーズFC(2部)
- AFCウィンブルドン(3部)
- チャールトン・アスレティックFC(3部)
- ミルウォールFC(3部)
- バーネットFC(4部)
- ダゲナム・アンド・レッドブリッジFC(5部)
- レイトン・オリエントFC(5部)
※ワトフォードFCは広義の「ロンドン圏内」クラブであるが、本拠地がロンドンのベッドタウンであるワトフォードであるため、今回は除外した。
ロンドンにあるフットボールチームの「平均年齢」は?
ロンドンにあるプロフットボールチームの数は把握できた。
ではその14チームは設立からどれほどの年数が経過したのだろうか?
「平均年齢」は110歳。
まずは具体的に設立が若い順に並べてみよう。
- AFCウィンブルドン(2002)
- ダゲナム・アンド・レッドブリッジFC(1992)
- バーネットFC(1919)
- チャールトン・アスレティックFC(1905)
- チェルシー(1905)
- クリスタル・パレス(1905)
- ウェストハム・ユナイテッド(1895)
- ブレントフォードFC(1889)
- アーセナル(1886)
- ミルウォールFC(1885)
- トッテナム(1882)
- クイーンズ・パーク・レンジャーズFC(1882)
- レイトン・オリエントFC(1881)
- フルハム(1879)
AFCウィンブルドンとダゲナム・アンド・レッドブリッジFCはプレミアリーグが誕生してから設立されたチームだ。
この2つの若いチームを除いた場合の「平均年齢」は126歳にもなる。
ちなみにイングランドのフットボールファンに話を聞くと、本人があるチームのファンだとすると、本人の両親、さらには祖父母、さらには「ひいじいさん・ひいばあさん」の代から、そのチームを応援してきたということも珍しくない。
ロンドンのプロチームあたりの人口比に驚愕
さて3つめのポイント。
こちらで明らかにしたいのは、ロンドンという街には、いかにフットボールが身近に存在するのかということ。
ではロンドンの人口とプロフットボールチーム数を比べてみよう。
ロンドンの人口878万人に対して、プロチーム数は14。人口対プロチーム数は(62万人 / 1チーム)の割合だ。
この数字は驚きだ。例えばロンドンとヨーロッパ3ヶ国の首都のプロチーム数を見てみると、
- イングランド=ロンドン:14チーム
- イタリア=ローマ:4チーム(ASローマ、SSラツィオ、S.S. Racing Club Roma、Atletico Roma F.C. )
- スペイン=マドリード:4チーム(レアル・マドリード、アトレティコ・マドリード、ラーヨ・バジェカーノ、ヘタフェCF)
- ドイツ=ベルリン:2チーム(ヘルタ・ベルリン、1.FCウニオン・ベルリン)
このような結果になる。さらに3都市の人口とチーム数を比べてみると、
- イングランド=ロンドン:878万人(62.7万人 / 1チームあたり)
- イタリア=ローマ:286万人(71.5万人 / 1チームあたり)
- スペイン=マドリード:316万人(79万人 / 1チームあたり)
- ドイツ=ベルリン:347万人(173.5万人 / 1チームあたり)
ロンドンの街は、欧州の主要国の首都と比較してチーム数、人口対プロチーム数ともに、その数字は際立っている。
ちなみに東京にはFC東京、東京ヴェルディ1969、FC町田ゼルビアの3プロチームが存在する。東京の人口は927万人であるから、人口対プロチーム数は(309万人 / 1チームあたり)となる。
まとめ
まさにロンドンはフットボールの街。
ロンドンはニューヨークやパリ、東京といった面々とともに、世界都市ランキングで常に上位の座を占めている。
そんなロンドンはやはり「フットボールの母国の首都」らしく、欧州の3首都と比べてもかなりのプロチーム数を誇ることがわかる。
またプロチーム数の多さに着目すれば、いかにロンドンの街にフットボールが「興行」として街や人々に根付いているのかが実感できる。
そしてチーム数の分だけ「ロンドンダービー」が開催されることを意味し、ダービーマッチの数だけロンドンは大きな盛り上がりを見せているのだ。
今季のプレミアリーグでも、熱い「ロンドンダービー」の数々に注目だ。