FAカップ3回戦でジャイアント・キリング!前回王者アーセナルがまさかの敗戦

先日、FAカップ3回戦が行われました。

一発勝負のため、下部リーグ所属チームがビッグクラブを倒す”ジャイアント・キリング”が起こりやすいのがこのFAカップの特徴です。

今回行われたFAカップ3回戦でもジャイアント・キリングが起こり、プレミアビッグ6の一角であるアーセナルが敗戦してしまいました。

このページでは、FAカップ3回戦の結果と、アーセナルが敗戦した試合について見ていきます。

2017-18 FAカップ3回戦結果

リヴァプール 2-1 エヴァートン

マンチェスター・ユナイテッド 2-0 ダービー・カウンティ

フリートウッド・タウン 0-0(再試合) レスター・シティ

ミドルズブラ 2-0 サンダーランド

イプスウィッチ・タウン 0-1 シェフィールド・ユナイテッド

ワトフォード 3-0 ブリストル・シティ

バーミンガム・シティ 1-0 バートン・アルビオン

アストン・ヴィラ 1-3 ピーターバラ・ユナイテッド

ボーンマス 2-2(再試合) ウィガン・アスレティック

コヴェントリー・シティ 2-1 ストーク・シティ

ボルトン 1-2 ハダーズフィールド

ヨーヴィル・タウン 2-0 ブラッドフォード・シティ

QPR 0-1 MKドンズ

エクセター・シティ 0-2 ウェスト・ブロムウィッチ

ドンカスター・ローヴァーズ 0-1 ロッチデール

ブラックバーン・ローヴァーズ 0-1 ハル・シティ

カーディフ・シティ 0-0(再試合) マンスフィールド・タウン

マンチェスター・シティ 4-1 バーンリー

ウルヴァーハンプトン 0-0(再試合) スウォンジー・シティ

スティヴネイジ 0-0(再試合) レディング

ニューカッスル・ユナイテッド 3-1 ルートン・タウン

ミルウォール 4-1 バーンズリー

フラム 0-1 サウサンプトン

ウィコム・ワンダラーズ 1-5 プレストン・ノースエンド

カーライル・ユナイテッド 0-0(再試合) シェフィールド・ウェンズデイ

ブレントフォード 0-1 ノッツ・カウンティ

ノリッジ・シティ 0-0(再試合) チェルシー

ニューポート・カウンティ 2-1 リーズ

シュルーズベリー・タウン 0-0(再試合) ウェストハム

トッテナム 3-0 AFCウィンブルドン

ノッティンガム・フォレスト 4-2 アーセナル

ブライトン 2-1 クリスタル・パレス

※ 再試合は1/16-17に開催、随時更新します。

プレミアリーグのクラブが大会から姿を消す

FAカップ3回戦では、「エヴァートン」「ストーク・シティ」「バーンリー」「クリスタル・パレス」そして「アーセナル」のプレミア5クラブが敗戦し、大会から姿を消しました。

エヴァートンはリヴァプールとのマージーサイド・ダービー、バーンリーの相手はプレミアリーグ首位のマンチェスター・シティ、クリスタル・パレスの相手は同じくプレミアリーグ所属のブライトンと、この3クラブは1部同士の対戦なので仕方ないと言えるでしょう。

ストーク・シティもプレミアリーグ降格圏に沈んでいるチーム状況のため、下部リーグ相手に負けるのも納得です。(敗戦直後にマーク・ヒューズ監督は解任されました)

一方で、昨年のFAカップ王者アーセナルの敗戦には驚きました。

相手がチャンピオンシップ(2部)に所属のノッティンガム・フォレストに加え、4失点とビッグ6の一角として不甲斐ない結果です。

この試合はリアルタイムで見ていなかったのですが、アーセナルの敗戦と聞いて後日チェックしました。

アーセナルになにが起こったのか

前述しましたがアーセナルの相手は2部チャンピオンシップに所属するノッティンガム・フォレストです。

ノッティンガムは今シーズン特別好調という訳でもなく、2部でも14位に沈んでいるクラブです。

そんなチーム相手に4失点の敗北をしてしまったアーセナルに一体なにが起こったのでしょうか?

この試合はサブ中心の選手起用

アーセナルは去就に揺れるFWアレクシス・サンチェスやMFメスト・エジルをベンチ外とし、プレミアリーグで出場機会が少ない選手をスタメンで起用しました。

GKは「ダビド・オスピナ」、最終ラインは左から「メイトランド=ナイルズ」DF「ロブ・ホールディング」DF「ペア・メルテザッカー」DF「マテュー・ドビュッシー」です。

インサイドハーフにはMF「モハメド・エルネニー」と若手のMFウィロック。

2列目にはFW「セオ・ウォルコット」、FW「アレックス・イウォビ」、18歳のFW「リース・ネルソン」、ワントップにはFW「ダニー・ウェルベック」と、大幅なターンオーバーを採用しました。

この日のアーセナルは速攻に弱い

この試合でまず気になったのが、18分の右サイドを崩されたシーン。

ノッティンガムMFクラフのドリブル突破に、アーセナルDFメルテザッカーはラインをズルズルと下げてしまい、着いていくのがやっと。

中盤と最終ラインが間延びしており、どのタイミングでアプローチに行くのかが曖昧となっていました。

オスピナの好セーブで失点はしなかったものの、シュートまで持ち込まれる危険なシーンでした。

マークの付き方も曖昧

アーセナルは直後にエリア付近で相手にフリーキックを与えると、そのフリーキックからノッティンガムDFリチャイがヘディングで押し込み失点。

リチャイは遠いサイドにポジションをとっており、ボールが入る直前に一気にGKの前まで走ってきました。

その動きに誰も着いていかず、リチャイはまさかのフリーでシュート。

前半のこの2つのプレーを見れば、この日のアーセナルが悪いことは一目瞭然でした。

前半終了間際には、クリアボールを容易に拾われ、再びDFリチャイにボレーシュートを決められます。

高く上がったボールで周りに人がいたにも関わらず、誰も競り合いに行かなかったのはあまりにも守備が怠慢でしょう。

後半にはPK2本を献上し試合終了


アーセナルは後半に2本のPKを献上し、結局4失点で試合終了。

不用意な横パスをカットされてのカウンター、裏へのロングボールへの雑な対応、再三突破される右サイドと、アーセナルの課題点は山ほどありました。

特にショックだったのが最後のPK献上シーン。

DFメルテザッカーは自陣からのパスを相手にカットされ、自らドリブルに対応しますが、あっさりと抜かれてしまいます。

DFドビュッシーが後ろから追いかけますが、エリア内でのスライディングはあまりにも軽率。

チームを引っ張る存在であるベテランの2人がこのような対応をしてしまったことに失望を隠せません。

ノッティンガム vs アーセナル ハイライト動画

アーセナルの今後は?

アーセナルはプレミアリーグで7位、FAカップは3回戦敗退、狙えるタイトルはベスト4に残っているカラバオカップ(EFLカップ)とヨーロッパリーグでしょう。

プレミアリーグで4位以内に入れずにCL出場権を逃した場合、サポーターを納得させられるのはヨーロッパリーグのトロフィーのみです。

もし、ヨーロッパリーグも敗退し、プレミアリーグでも不甲斐ない成績に終われば、ヴェンゲル監督は2年連続でCL出場権を逃した責任を取らなければなりません。

アーセナルが後半戦をどのように戦っていくのか、クラブがどういった決断を下すかにも注目していきましょう。