開幕前にFWサディオ・マネやMFワニアマといった主力選手を引き抜かれたサウサンプトン。
毎年のように中心選手が抜けながらも、中位をキープし続けているサウサンプトンはどのようなシーズンを送ったのでしょうか?
今回の記事ではサウサンプトンの2016-17シーズンを振り返っていきます。
サウサンプトンのシーズン成績(2016-17)
・プレミアリーグ/ 8位
・FAカップ/ 4回戦敗退
・EFLカップ/ 準優勝
・UEFAヨーロッパリーグ/ グループステージ敗退
主力を引き抜かれたとはいえ、中位を維持できるのがサウサンプトンの強みですね。
しかし、チームとしてはヨーロッパリーグ出場権を確保したかったはず。
ヨーロッパリーグ出場権を獲得した7位エヴァートンとの勝ち点差は15と、大きく差を開けられてしまいました。
EFLカップの決勝ではマンチェスター・ユナイテッドと対戦し、惜しくも3-2で敗戦。
41年ぶりの優勝は叶いませんでしたが、強豪のユナイテッドと互角の戦いを演じました。
2016-17シーズンの基本フォーメーション
システム1 : 4-3-3
10節まではトップ下を置く4-3-1-2のフォーメーションで戦っていましたが、11節からは上記の4-3-3が採用されました。
新戦力のMFネイサン・レイモンドがスピードのある突破で、チームトップとなるリーグ7得点を記録。
また、CBのファン・ダイクは193cm,93kgのフィジカルを活かし、得意とする空中戦や球際への激しいアプローチで相手の攻撃陣を何度もストップ。
その活躍から2016-17シーズンのベストCBとも言われていましたが、2016年1月22日に行われた第22節のレスター・シティ戦で足首に大怪我を負ってしまいます。
完治するまでに3ヶ月はかかる見込みで、チームとしては大事な終盤戦をディフェンスの大黒柱を失った状態で戦わなければいけませんでした。
システム2 : 4-2-3-1
サウサンプトンはレギュラーCBコンビを一気に失ってしまいました。
そんな問題を解決したのが日本代表DFの吉田麻也と、23歳のジャック・スティーブンスのCBコンビです。
急造ペアとはいえない程のコンビネーションでリーグ8位となるシーズン48失点に抑えることに成功。
攻撃陣がリーグ14位のシーズン41ゴールしか決められなかったことを考えると、サウサンプトンが8位でシーズンを終えられたのは、守備陣の奮闘があったからこそでしょう。
課題 : 得点力の強化
守備の奮闘が目立ったサウサンプトンですが、前述のように攻撃陣はリーグ14位のシーズン41ゴールに留まっています。
得点源として期待されたFWチャーリー・オースティンは肩の負傷で長期離脱し、シーズンに6ゴールしかあげられず、得点力不足を解消するためにセリエAのナポリから加入したFWマノロ・ガッビアディーニも4ゴールのみと、攻撃陣が活躍できませんでした。
そのため、新シーズンに向けて新たな得点源を獲得したいところですね。
新シーズン展望
今夏はCBのファン・ダイクの移籍が濃厚で、マンチェスター・シティをはじめとした多くのクラブが獲得を目指しているようです。
そこで今夏はCBの人材不足を解消するために、U-21ポーランド代表のDFヤン・ベドナジェクを獲得。吉田選手とのポジション争いが楽しみですね。
Read the full story on 21-year-old defender Jan Bednarek’s move to #SaintsFC: https://t.co/awGnQKRQPX
— Southampton FC (@SouthamptonFC) 2017年7月1日
2017年7月18日現在、攻撃陣の補強はまだ行われていません。
補強の動きが遅いことから、まずは人員整理を行い、売却して得たお金で新たな選手の獲得を目指していると考えられます。
もしくは2017年1月の移籍市場で獲得したイタリア代表FWガッビアディーニの爆発に期待しているのかもしれません。
セリエAでは結果を残している同選手が新シーズンでどれだけチームに貢献できるか楽しみですね。
主力が流出し、欠けたピースを補強で埋め、また引き抜かれというサイクルを繰り返しているサウサンプトン。
育成クラブとしては素晴らしいのですが、新シーズンはヨーロッパリーグ出場権を確保するためにも、なるべく主力流出を食い止めたいところですね。
また、サウサンプトンは、新シーズンから「マウリシオ・ペジェグリーノ」監督が指揮をすることが決定しています。
スペインで監督を務めていたペジェグリーノ監督が、どのようなサッカーを見せてくれるのか、開幕が待ち遠しいですね。