2009-10シーズンから7シーズンをイングランド2部チャンピオンシップで戦っていたミドルズブラFCは、2015-16シーズンにリーグ戦を2位で終え、プレミア昇格を果たします。
1998-2009年までプレミアリーグに在籍していた実績を持つミドルズブラFCは、昇格シーズンである2016-17シーズンをどのように過ごしたのでしょうか?
今回の記事ではミドルズブラFCの2016-17シーズンを振り返っていきます。
ミドルズブラFCのシーズン成績(2016-17)
・プレミアリーグ/ 19位
・FAカップ/ ベスト8
・EFLカップ/ 2回戦敗退
ミドルズブラは2016-17シーズンを19位で終え、1年で2部チャンピオンシップへとんぼ返りすることに。
失点数は53失点でリーグ10位と、降格するほどの数字では無いですが、得点数がリーグワーストの27得点と、攻撃陣のクオリティ不足が目立ちました。
18位まで転落してしまった27節の直後に「アイトール・カランカ」監督を解任しますが、時はすでに遅し。
以降は19位のままシーズンを終え、8シーズンぶりのプレミアリーグに別れを告げることとなりました。
2016-17シーズンの基本フォーメーション
システム1 : 4-3-3
2016-17シーズンのミドルズブラは、基本的に4-3-3のシステムを使用し、サイドから崩していくスタイルを採用していました。
MF「フォーショウ」「クレイトン」「デ・ローン」の中盤3人での組み立てには安定感があり、ウィングを務めていた32歳の元イングランド代表「スチュワート・ダウニング」も1得点3アシストを記録し、2年ぶりのプレミアで健在ぶりを証明しました。
また、個人的に驚かされた選手が、かつてFCバルセロナに所属していた19歳のMF「アダマ・トラオレ」です。
17歳でスペイン1部でのデビューをしている同選手は、圧倒的なスピードとドリブルテクニックでディフェンスを置き去りにしていました。
少し球離れが悪いですが、この若さでこれだけのキープ力があるのは素晴らしいですよね。
一方で、チームの足を引っ張ってしまったのがFW陣です。
得点源としてレンタルで加入したFW「アルバロ・ネグレド」は、36試合に出場しましたが9得点しかゴールを挙げることができず、所属している6人のFWの合計ゴール数は15ゴールと、圧倒的に得点力が不足。
センターバックの「ベン・ギブソン」が、イングランドA代表に初招集されるなど個人の活躍は光りましたが、チームとしての完成度は低いものでした。
課題 : 得点力アップ
守備に関しては、プレミアリーグでも十分に通用する安定感でした。
一方で、得点力が不足しているのは明らか。むしろ降格してしまった原因はそこにしかありません。
冬に加入したFW「パトリック・バンフォード」や「ルディ・ジェストゥード」も共に1ゴールでシーズンを終え、クオリティを発揮できていません。
そのため、今夏はFWの人員整理と新選手の補強が必須です。
また、2部に降格してしまうので、何人かの選手の流出は避けられないでしょう。
1年でのプレミア復帰を目指すべく、主力選手はチームに留まらせたいですよね。
新シーズン展望
ミドルズブラは、2017-18シーズンから新監督の「ギャリー・モンク」が就任することが決定しています。
若干38歳のモンク監督は、なんと2014-15シーズンまでは現役のサッカー選手で、「スウォンジー・シティAFC」に所属しており、最後の半年間は選手兼監督を任されていました。
翌2015-16シーズンから指導者のキャリアを歩み始め、2016-17シーズンは「リーズ・ユナイテッドAFC」を率いていました。
監督として3年目となるモンク監督が、ミドルズブラをどのようなチームにしていくのか楽しみですね。
ミドルズブラは、今夏にデンマーク代表FW「マルティン・ブライトバイテ」を獲得するなど、積極的な補強を見せています。
新監督に新戦力を加え、新たな顔ぶれとなったミドルズブラは、1シーズンでのプレミア復帰を果たすことができるのでしょうか?
2017-18シーズンは2部チャンピオンシップで戦うこととなりますが、監督をはじめ若手の逸材も所属しているチームなので、ぜひ注目してみてくださいね。